ネコとエンジニアの素敵な関係(ネコ店長開発秘話?)

こんにちは。yukiです。

あけましておめでとうございますと2015年を予測した記事を書いたら占いみたいになってしまったという前のエントリーに続いて、いつの間にかお正月が過ぎ、松の内もあけてました。

長い年末年始、皆様いかがお過ごしでしたか。
今年も楽しいロボットライフをはじめられてることと思います。

さて、皆様ご存知のとおり、うちのネコ店長は、2足歩行ロボットRIC90を身長120cmで仕立てたネコ型ロボットです。
ロボットアイルの延長も決まり、秋葉の顔にもなりつつあり、「なぜアールティのロゴがウサギなのに、ネコなの。」と聞かれるようになりました。

ネコ店長は俺が2011年に作ったとか、スタッフに言いに来るお客さんがいたりするそうなので、最初にお断りしておきますが、ネコ店長は、2009年9月の生まれでアールティで開発しています。

RIC90自体は、富山で使うための兄弟機のエール君の開発依頼がきっかけで開発されたロボットです。
開発話を受けたときに、もともとyukiは、未来館でASIMOを担当していたので、せっかく開発するなら館での運用で不満に思っていた人型ロボットで解消できることはやってみようと開発が始まりました。

欲望と不満点の関係は以下のとおりでした。
*触りたい>「触れたほうが親近感がもっと増すのに、人型ロボットに限らずロボットが触れない」
*もっと気軽に持ち運びたい>「普通のロボットは重くて女性では運べない」
*言われたらすぐに動かして見せてあげたい>「起動するのに時間かかる」
*気軽に外見を変えたい>「外見がかわらないとバージョンアップしたって思ってもらえない」

ネコ店長を作っていたのは2009年6月末から8月にかけてです。
ネコ店長は双葉のRS405CBを使っています。
当時、近藤科学のモータを使う予定だったのが、メーカー生産待ちで手に入らないという理由と新製品を使ってみたいという理由で双葉になりました。のちにこれは着ぐるみを焼かない(これまで一回もサーボが燃えたことが無い)という素敵なシステムとなったわけです。

なぜネコなのか。当時の資料を引っ張り出しながら顛末話を書いてみます。
当然、メカが決まれば外見を何にするか、検討が始められました。(写真は最初のネコ店長のフレーム、左側が頭側)

200908nekotenchoframe

着ぐるみということで、いろいろな外装が考えられるわけです。
実際、ウサギ案もありました。
しかしながら、ウサギはアールティのロゴマーク。

rt_logo

このウサギのロゴには、「不思議の国のアリスを導くウサギのようにロボット業界をリードする会社でありたい」「ウサギは子沢山なので、ロボットをやる人が増えてほしい」「日本が誇るロボットの会社になれるよう日本の国旗と同じく白地に赤」という思いがこめてあります。そんなロゴを背負うロボットがろくに歩かなかったらどうしよう。ウサギなんだから飛び跳ねたい、でも技術的に無理、というのもあり、別の動物ということになりました。

犬とか、熊とか、ネコとかいろいろ候補が上がりました。
ロボット化されても違和感のない動物は何か。人と親和性の高いかんじになる動物は何かと検討を重ねた結果、犬とネコが残ったのですね。

犬とネコ、どっちがいいか、という大議論をしていたときに、早苗(当時はまだ社員じゃなかった。のちにうちの広報担当)が、ネコはマンガとかでも「意外なことをいてもまぁネコだから」とすんなり受け入れられやすい。という話をしてくれました。犬はマンガで書いていても、忠実とかそういうイメージから抜け出せず、意外性というのを出しにくいんだそうです。

それで、ネコに決まったのですね。

次にデザイン。
2足でかわいらしいというのでぱっと思い浮かんだのはドラゴンボールのカリン様でした。
カリン様っぽく、ぽてぽて歩いたらかわいいだろうなぁという妄想が先に走ります。

その当時の動物関連のページを検索して、人になつくネコの色というのを参考にして黒猫が一番穏やかで人懐こいということで、黒猫になったのでした。

このページの上にもイラストで出てますが、これらのイメージから早苗にデザインしてもらったのがネコ店長です。(写真はRIC90を組み立てる当時の川上と中川(範))

200908nekotenchotukuri1

ネコ店長のデザインが出てきて、そういえば、着ぐるみってオリジナルで作ってくれるのか?
というところからはじまり、しかし当時は着ぐるみを頼む先も知らず、結局自分で縫う羽目に。

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まず頭だけ縫ってみた。

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耳つけて…

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全身を縫いました。
手と足の着ぐるみの部分もこのあと作りました。

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完成!

そして、富山デビューに行って、狙い通りのことが起こったのです。(写真は富山に行くために助手席に乗るネコ店長)

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富山のロボット展でデビューしたネコ店長。
かわいらしい外見から、ハグしたい。一緒に写真とりたい。人間入ってるんじゃないの?
足のすそをたくし上げて、ロボットだよって見せる羽目に。
2チャンネルデビューも果たし、「老若男女かまわずハグしている。俺に代われ」みたいなことを書かれるくらいの大人気に。

こうして、ネコ店長のハグはデビューから定番となり、足をロボットだよと見せるために靴はなくなり、今でもロボットの足のままです。

さて、タイトルにどうつながるのか。
エンジニアは新しいアイデアを試したい。
意外なことをやってみたい。
この欲望に駆られないエンジニアっているんでしょうか。

しかも優秀なエンジニアほど忙しいし、疲れてるから癒しがほしいけど、犬を散歩に毎日連れてって世話焼いてやれるほど暇ではないというのが実情。そしてエンジニアの性として意外性を好む深層心理(?)からネコを飼っている人も多いことと思います。

そしてネットにあふれるネコ画像。
FaceBookでもネコ好きをアピールする内容、多いですよね。
ネコで話を書いておけば、ちょっと意外なことだったとしてもすんなり受け入れられるので、ほっこりした話のネタとしてもネコがもてはやされてます。

ネコ店長がネコであるゆえんは、単に社長がネコ型ロボットのドラえもんが理想だと思っているからとかではなく、「ネコというキャラクター」が社会心理学的にどうなのか、ちゃんと考えて受け入れられやすいようにと工夫されまくったロボットなのです。

他にも工夫がいっぱいなのでおいおいまたブログででも話をしてみましょう。

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ほぼほぼネコ店長はJR秋葉原すぐのロボットアイルにいるので、ぜひ会いにきてね。(写真は2014年9月のロボットアイルオープン時のネコ店長)
ネコ店長のtwitterは@nekotenchoです。
twitterよく見たらガチャガチャの話しかしてないな。www

今日はこの辺で。w

謹賀新年2015

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

WEBショップは新年5日から営業、ロボットアイルは2日から営業となっております。
お買い上げの皆様には先着100名様にアールティ特製タオルをプレゼントさせていただきますのでぜひご利用ください。

2015タオル

ロボットを導入して成功する企業には特徴があることに気づいたのは2013年のことでした。
2014年にはそれを実証するかのようにロボットの利用を大体的にアピールした国内外の企業さんがたくさんでました。
たとえば、Softbank、Amazon、Google…

そして2015年はどんな年になるのか、皆さん気になりませんか。

ご承知のとおり、社長である私の興味は公私共にほぼサービスロボットとロボット技術のことばかりですので、年始にあたって今年はじめるなら、ということで、ロボットのお勧めをさせていただきますね。

ホビーでアールティを利用している皆さんには、次のお話を。企業のロボット担当者であれば次のお話を

【ホビーの方は】

2015年は開発環境が大きく舵を切る年です。
アールティが2008年ごろに予測していたとおり、Windows系列はちょっとロボット向きではなくなってきています。
思ったとおりタブレット志向になりすぎて、ロボット向きではないかんじです。

また、近年、Arduino、Raspberry piが大きく進歩してきました。
Edison、JETSONなども出てきて、Linuxがにわかに開発環境として浮上してきています。Androidも見逃せません。
CPU環境が小型に、リッチになってきた関係で、開発環境がクラウドやスマートフォンなどに移行しつつあります。
おそらく5-10年後にはがらりと姿を変えると思います。
今からでも遅くはありませんので、Linuxに慣れておくことをお勧めします。
Linuxの勉強用にはRasberry piかJETSONがお勧めです。

今のうちに少しずつはじめておくことで、新しい開発環境が使いづらくても、知っておくとこの先10年は苦労せずに楽しめるとおもいます。

簡単に新しいことに挑戦するなら人型ロボットとしては、DARWIN miniがお勧め。
スマホで開発ができて、5万前後と価格もお手ごろです。

また、モデリングをはじめるのにもよい年です。
3Dプリンタが騒がれたのは2014年のことですが、ほぼほぼ3Dプリンタが出揃ってきて、淘汰されていくのが2015~2016年です。
アールティでの評価では、AFINIAがダントツですのでこれを販売しています。


AFINIAシリーズ

しかし何よりも、お勧めしたいのは3Dモデリングをするスキルを身につけることです。
3Dモデリングができなくて、やりたいことができないというのはちょっと悲しすぎます。
アルミのフレームもいいですが、腕や足やギアボックスなどモジュールごとモデリングして一体成型するのも面白いとおもいます。

モデリングはフリーのツールも出ていますし、市販品も安くなっています。
学生さんはAutoDeskが無料のツールを出しているので、学校の計算機室に聞いてみてください。

実機が見たい人は、アールティロボットアイルへきてみてください。
ぜひ新しい年に新しいチャレンジをしてみてください。

【企業の方は】
企業の担当の方は、サービスロボットの2015年度の関心は、去年に比べ大幅に上がってきます。
開発を始める進言をするなら、今年こそ絶好のタイミングだと言えるでしょう。
しかもサービスロボットは元々、開発資金を得るのは理解を得やすいターゲットです。
ハードから攻めるもよし、ソフトから攻めるもよしのいい時期がきています。

サービス対象が増えても今まで通りの感覚で、着実に実績を増やしていくのが良いでしょう。
しかし、だからといって過剰にターゲットを増やし過ぎるのは逆効果。
2015年度時点では対人における技術は開発が遅いので、下手に動けば社会的コンセンサスに悪影響が出てきてしまう恐れがあるようです。

ですので、試すなら、自分の開発部員しかいない場面でロボットを使うより、誰かと一緒にいる時に使うのがオススメです。
いろいろな思ってもいない情報が聞けると思います。
そういう意味で、NDAうんちゃらとか言ってないで、SNSとかに出さないでね程度で普通に家庭に持って帰る、友達に見せるなどをしていれば実績は順調に貯まっていきます。
あまり欲を出し過ぎないようにしましょう。
専門家ばかりを意識し過ぎない、自然体でやっていくことで転機はやって来ます。

また、ロボットの適職が見えてくる年です。
ロボットのやるべきことや、どう動けば成績につながるかということなどがおのずと分かってきます。
そこかしこでお話を聞きに来る企業担当者が感じるその感覚は間違っていません。
自分の感覚を信じていきましょう。

ただ社内で大きく動きだす時には、必ず周りの確認を忘れないようにすることが大切です。
一社が大体的に働けば、他社が追従することもあろうかとおもいますが、ハードウェアはなかなかすぐに開発、発表できるものではありません。
自分たちががんばってもほかがついてこなかったら大きなブームにはなりにくいものです。
特に上層部がITサービスにならって「リーンスタートアップ」とか「Makersが…」と言い出したら、自分たちの首を絞めた上に成果が出ないのは確実なので逃げ出すことが賢明と言えましょう。

【全体的に】
2015年はずばり開発スタートの年になるとおもいます。
ハードウェアは難しいと思い知って真剣に取り組む企業と、面白いサービスができると気づいてサービスインしていく企業に分かれます。

チームを組むもよし、社内に人を揃えるもよし、相談相手に誰を選ぶべきか分からなくなった時は、恥ずかしがらずにアールティへ相談すると良い結果になるでしょう。アールティにない技術なら他社も紹介しています。
親身でありながらも業界を知りぬいた冷静な視点が、あなたの視界を上手に変えられると思います。
本気でコンサルを申し込まれるなら、3万/時間からです。

いずれにしても、次のロボット技術の開発キーワードは「デザイン」と「シナリオ」です。

この二つは実は切っても切り離せないキーワードになっていて、デザインは単に外装などの見た目の話ではなく、全体的なシステム設計を意味します。
見た目も重要な要素となってきますし、それに意味をもたせるシナリオ、この2つがそろってはじめて、ロボットのシステムを作ることができるようになるはじめの1年になることでしょう。

その流れはもう始まっていますよ。
今年もたのしくロボット開発をしましょう!
お買い物はぜひアールティで!

【お詫び】サーバートラブル復旧のお知らせ

2014年12月6日15:00ごろよりサーバートラブルのため、www.rt-shop.jpのサイトがダウンしておりました。復旧できましたので、ご報告させていただきます。週末のお買い物等でご迷惑をおかけした皆様には心よりお詫び申し上げます。

サーバーのアップデートをしていた作業中のトラブルで/boot以下が消えると言う状況に陥りましてデータのレスキューを試みたのですが、うまくレスキューできず、サーバーのOSから入れなおしという事態となりました。
当ショップの顧客、注文および商品データ等ショップのブログ以外はすべてデータを保全できていましたので、2014年12月6日15:00時点でのデータに復旧できています。

ブログのほうは、残念なことにDBバックアップにもトラブルがあり、11月11日時点まではロールバックできたのですが最近のブログの一部が消えてしまいました。過去記事で消えているところがあるかと思いますが、ご了承をお願いします。(キャッシュで取り込めるところはデータもまだ残っているものもありますので随時直してまいります。)

ご心配な方もいらっしゃるかもしれませんので、社内のシステム管理体制についてご説明させていただきます。
弊社のサーバーはすべて社長はじめ、社員による管理になっており、サーバーをレンタルしている以外は外部に一切委託しておりません。そのため、この度の原因究明とデータの保全、復旧に時間がかかりご迷惑をおかけしました。
サーバーをのっとられた等でのトラブルではなく、アップデートの際の手順トラブルですので、情報漏えいその他の心配はございません。
社内でサーバー管理しておりますため、思ったよりも原因究明とリストアに時間がかかり、ご心配とご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げるともに、ご心配いただいた方々に御礼申し上げます。

株式会社アールティ
代表取締役 中川友紀子

社長のインタビュー記事が掲載されました

いつもご利用まことにありがとうございます。

本日、弊社代表取締役社長中川友紀子のインタビュー記事がDODAエンジニアIT様に掲載されました。

「三年予測-トップリーダーと考えるエンジニアの未来-」第14回 人と触れ合うロボットの「ソフト革命」が起こる日は近い

弊社のビジョンや取り組みについて、詳しく掲載されております。
また、新製品Life motion systemの構想や、弊社が力を入れて応援させていただいているマイクロマウスにも触れております。

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ぜひご覧くださいませ。

10年後、20年後、何を職業にしていたら、幸せだと思いますか?

こんにちはyukiです。就活ブログ第2弾です。
先週は雪ダルマを載せましたが、ちなみに、いつも雪ダルマを作っているわけではありません。

先週、大人になるって?というブログを書いて、「10年後、20年後、何を職業にしていたら、幸せだと思いますか?」という質問をしたので、今回はなぜ10年後、20年後なのか、を書こうと思います。
今回書くのは、エンジニアとして何かスキルを身につけたいと思っている方向けのお話です。

皆さん、「石の上にも三年」って言葉、聞いたことありますよね?
では、「1万時間の法則」は聞いたことありますか?

1万時間は、0から始めてプロとして認められるサービスができる状態になるまでの時間と言われています。
では1万時間とりあえずやってみたらいいかというとそうでもないようで、それなりの目的がないとフィードバックがもらえないので、うまく行きません。

そして、1万時間は相当長い時間です。
では、どのくらい長いかを計算してみましょう。

あなたが会社で働くとして、365日のうち、104日は土日でお休みです。
祝日まで入れると日本の休日は全部で119日と言われています。
それに年末年始やらお盆の時期やらでお休みになることも入れて、まぁ、年間125日お休みとしましょう。

365日-125日=240日

この240日に1日8時間、それだけのために働くとして、

240日×8時間=1920時間

なんと1年では1920時間しか使えないのです。では石の上にも3年だと?

1920時間×3年=5760時間

3年でもまだまだ1万時間には行きません。半分ちょっとくらいです。
では、1万時間って何年なのよ?と思いますよね。

1万時間÷1920時間=5.20

つまり、みっちり8時間仕事したとしても5.2年かかるということです。
実際には、会議やら別の仕事やら入ったりして、それだけにみっちりはできませんから、大体6年はかかると思っていいでしょう。

今度は、まわりにいるロボットの競技会に出ている人たちを見てください。
彼らは競技で勝つために、寝食を忘れてロボット開発に打ち込んでいます。
大学の4年間、人によっては修士まで入れて6年間。
1日8時間と言わず、放課後も夏休みも土日もずっとやっていますね。

そうです。
学生のころは8時間なんてしばりもなく、好きなことを好きなだけできる時間があるので、3年だ5年だとは言いません。
でもそれなりに時間はかかってます。

だから、大学をぼんやりと過ごした人と大きな差がついて当たり前です。
彼らは好きなことをして、1万時間を技術習得にささげてきているのですでに技術的にはセミプロなのです。

人によっては子供のころからずっとロボットに自分の活動時間をささげている人もいるでしょう。
そういう人たちは卒業するころには魔法使い並みにできる人になっています。

つまり、あなたが、学校を出て初めて携わる職業で、0からはじめて1万時間で何かしら専門技術を身につけたいのであれば、その何かに該当する会社へ就職するのが一番効率のよい時間の使い方ですよね。
何せ、1日8時間も使わせてもらえるのです。
そして、就職して3年やっていたとしてもプロとはいえない時間数と言う状況も認識すべきです。

私もアールティを2005年に起業して、ずっとロボットの人たちを見ていますが、大体ホビーの人は2-3年でやめてしまう人が多いです。
人間特有の飽きるということなので、仕方がないことではあるのですが、好きなことでも3年もたないのは人間の特性です。

逆を言うと、「3年もたないということ」は、「プロになるのは大変」ということを意味します。
ですから、3年もやれるということは、ある意味才能です。

もし、自分が好きじゃないけどこの仕事続けているよ、とか、習慣になっているよと言う人がいたとしたら、好きなことでもない仕事に1万時間ささげられる人は、自分が好きかどうか以前に、それに向いている、才能があるということです。

今、持っている自分の才能を見回してみてください。
今まで3年以上、毎日続けてきたことはなんですか?
周りの人から、向いているよと言われたことは何ですか?
1万時間以上使ったよといえるものがありますか?

そして、10年後、20年後、それを活かした職業はなんですか?

それで、私は相談を受けたときに、「10年後、20年後、何を職業にしていたら、幸せだと思いますか?」と聞いています。

もう一つ言える事は、「幸せ」の定義を自分ですることです。
他人と同じだから幸せ、ではありません。
最近の学生さん見ていると、なんでみんな同じであろうとするのか理解に苦しみます。

未来とは予測することではなくて、自分の手で作り上げていくものです。
他人にとっての幸せでも、自分にとっては幸せではない可能性は非常に高いです。

だから、自分にとっての「幸せ」が何かをわからないと、1万時間の行き先は羅針盤を失った船のように迷走します。
地図もカーナビもなしで目的地もわからず、遠い知らない土地へ車を運転していくようなものです。

あなたは何をしていたら「幸せ」ですか?
10年後、20年後、何になっていたいですか?

この「自分の未来を作っていく」という意思の力がないと1万時間費やしても、いいことはありません。
器用貧乏になってしまいます。

それから、わからないからといって、悩まなくてもいいです。
これ、答えられない人はけっこう多いです。

答えられない人には、
「10年後、20年後に、これだけはしていたくないという職業はなんですか?」
と聞いてあげることにしています。
したいことはわからないけど、したくないことはわかる人は多いので、そこから推測するしかないからです。

ちなみに、「何を職業に」というのは、就職ですから、職に就くことであって、就社(会社に入ること)ではありません。
あくまでも職業です。
会社が変わっても、職業は変わらないと考えてください。
だって、プロとしてのスキルを身につけるために1万時間をささげないといけないのですから。

キーワードでもいいですから、一生懸命考えてみてください。
数学苦手だからとか言い訳する必要も、自分にうそをつく必要もありません。
そして、それが説明できるようになってみてください。

そうすると回りもアドバイスしやすいです。
きっとそれがあなたを幸せな職業へ導いてくれると思いますよ。

大人になったとおもうこと?

ご無沙汰しております。お久しぶりのブログです。
さてはて、雪とともに、就活の時期がきました。
今年はちょっと遅めの就活解禁で、学生さんたちの活動も遅めっぽいですね。
私は雪ダルマ作りに励んでみたので、写真を載せます。

20140216_yuki

さて話は戻して。
会社を経営していると、新卒、中途採用含めて、就職に関する相談を受けることがあります。
仕事に就くと言うのは人生においてもエキサイティングな選択肢の一つかと思います。

自社に採用する場合も含めて、いろんな面で相談されて、私なりの回答をしています。
共通するのは、新卒の場合は、「大人になるって一体なに?」というのと「後悔したくない」というのが、疑問と不安の根底に。中途採用の場合は、人生の目的(自分が何をしていると幸せか)を決めてないのがありありとわかります。また、大学の先生方と話をしていて思うことも多々あります。

私なりの分析ですので、もちろん、別の見方もあろうかとおもいます。
今回は新卒をターゲットにして、「大人になるって一体なに?」というのと「後悔したくない」がらみのブログ連載にしてみます。異論、反論あろうかとおもいますが、あしからずご了承ください。

いろんな話題があるので、この時期、身近なインフルエンザから。
よく社会人になったら健康管理も仕事のうちといいますが、これは一般的に自身が「怪我をしない・病気にならない」ように工夫することだと思います。

一般論ですが、体調を崩した、ということで、休む人がいます。
残念ながら、そうした理由でよく仕事を休む人は、「大人の社会」では、「自分の体調管理すらできない人 = 大切な仕事は任せられない信頼できない人」という受け止め方をされてしまう会社もあるでしょう。「その場にいること」というサービスで雇われている人なら、確かにそのとおりです。

でも、休んでいいのです。
むしろ、感染症などの場合は休んでください。

なぜなら、仕事(=社会)は自分ひとりで成り立っているものではありません。仕事とは、仲間と、そしてサービスに対価を払って頂くお客様と一緒に創り上げていくものです。したがって、家族が感染した、自分が感染したと思ったら、休んで直してからいかないと、ビジネス全体を止めることになります。

ビジネスを止める、そのほうがよほど迷惑です。
新型インフルのときがいい例ですね。あれでインフルエンザの時には家族がかかっても1週間出社禁止の危機管理した会社も少なくありません。

だから、無理をおして会社に出社して、ウィルスや菌を撒き散らし、「他人を感染させない」と考えられない人というのは出世できません。なぜなら、周りを思いやる、先を見通す力がないと判断されるからです。


無料写真素材 フリー ストックフォトより

この考え方は、客商売ならなおさらです。
たとえば、花粉症の人は、どんなに腕がよくてもマッサージ師には向いていません。なぜなら、マッサージを受ける人は、施術師が花粉症かどうか知りませんから、風邪をうつされるんじゃないかと思いますし、また具合の悪い人に仕事させる企業なのかといういやな印象をお店に持ちます。

これを読んで、なんで自分が無理をして仕事したのに怒られるの?と思った人いませんか?

こういうよくない印象を与えると言うのが理解できないということは、会社にとって大事な価値を損なう行為になるというのが想像できないと自ら言っているのと一緒で、とても価値観を共有した社員とはいえませんね。上司はそういうところを見ているからです。

だから、バイトでもなんでもいいですが、自分視点をやめて、周りからみたら、自分がお客さんだったらそんなサービスを受けたらどう思うか、どんな風に回りに話すだろうか?とちょっと考えてみる癖をつけるのはとてもいいことだとおもいます。

いろんな人がいるので、極論は避けますが、そこに自分の幸せと相手の幸せをバランスよく考えられるようになったら、大人になってきたと言うことだと思います。

話は変わりますが、私自身が大人になったなぁと実感したのは、科学館に勤めている時代です。
当時、展示のサブリーダーを任されていました。

スキーが好きで、休日は一人で山に行っていたのですが、こぶ斜面に差し掛かったときに、ゲレンデには転んでいる人がたくさんいました。

こぶ斜に人がいっぱいころんでいるというのは、スキー場のゲレンデの状態が悪いか、力量のない人がたくさんきているかのどっちかですが、力量のない人がたくさんきているというのはちょっと考えにくいです。

スキー場に行ったことがある人なら想像できるかとおもいますが、スキー場のこぶ斜面は、こぶ斜面と迂回路と2つに分かれることが多いです。つまり、迂回できるので、それなりに実力があると思っている人がこぶ斜を攻めるわけです。そして、こけている人がたくさんいるということは、こぶ斜がなんらかの事情でよくない状態ということが想像できます。

同じように、今回のソチオリンピックの男子フィギュアの演技を見ていましたが、どの選手もこけまくっていました。あれだけのオリンピック選手がこけるというのはリンクに何らかの事情があると思っていいでしょう。そういう状況を見て理解する目を持つことも大事です。


写真:JOCページより

話を戻して、こぶ斜面は意外と力量がないと転んで怪我をする危険なコースです。私自身も転んで怪我をした友人がそりに乗せられて降りるのに付き添って、友人のスキーを抱えて降りたことが何度かあります。なので、私の実力だとこのこぶ斜やばそうだなと思ったわけですね。

そのときは一人で行っていたこともあり、ここで、ころんで骨折でもして仕事にいけなくなったら、あの仕事は待ちが出て大変なことになるなぁと思い、こぶ斜を攻めるのを断念して迂回路を選んだことがあります。(科学館の年度末(冬場)は仕事がおしているのです。)

個人的には、こぶ斜を攻めたい。でも、ここで怪我したら仲間に迷惑をかけるとの天秤で仕事を取ったときに、周りの状況を見て理解すること、大人になって周りのことを考えるようになったんだなとおもったら、妙に大人びた気がしました。(そのとき、すでに30才過ぎてたんですけどね)

何が言いたいかというと、いつ「大人になるのか」「大人になったと気づくのか」は本人にしかわかりません。

そして、大人になってないと、「大人になるって何?」というのは答えが見えないと思います。だって、周りが見えないのだから。それはたしかに不安だなと思った次第です。

なので、若ければ、不安でも、見えてなくてもある程度はいいのですよ。
そういう意味では安心してください。

そして、次が、私が相談者にする質問のNo.1です。
「10年後、20年後、何を職業にしていたら、幸せだと思いますか?」

ぜひ、就職を考えるときに、自分が何をしたいか、を見失わないように自問自答してください。

ロボット屋さんとは、どんな職業か知っていますか?安易に選ぶとえらいことです。
自分の一生のことを考えるのは、まずはそこからです。

次は、なぜ10年後、20年後なのかを書きますのでお楽しみに。

日本はロボットでもガラパゴス!?

こんばんは、yukiです。
ブログではお久しぶりです。
国際ロボット展が終わり、マウスの全国大会が終わり、ほっと一息ついたところです。
自分はどんな仕事をしているんだろうとかいろいろ書き出してみたら、出るわ出るわ、自分でもこんなにやってるんだとびっくりしました。
しばらくはちょっと絞ってじっくりNEKONOTEの開発をやろうと思っています。

NEKONOTE GREEN


国際ロボット展で展示させていただいたNEKONOTEも引き続き開発中でして、神戸で開催するSII2013では制御の切り替え(電流制御ありなし)がすぐにできるデモを展示予定です。w

NEKONOTEに関しては、モータユニットの発売に関してご要望が多かったので、SII2013あたりでは値段といつごろ発売というお話ができるかな?というところまで詰めてきています。

ギアの耐久テストを始めたり、電流制御方式も綺麗に制御できそうな方式が見つかったのでテストする段取りを考え中というところですので、楽しみにしている方は続報をお待ちください。

さてさて。
今日のブログネタは日曜くらいから考えていて、Raspberry Piでのプログラミングの要望やmbedでのPAWセンサーの使い方とかの要望を店頭でいただいていたので試そうかなと思っていたのですが、それほど時間が取れなかったので、今日は社長メモから時事ネタです。

社長メモいっぱいありすぎてどれにしようか迷ったのですが、最近はネットニュースでもサービスロボット関連への投資や買収がいろいろ取り沙汰されているので、賑やかなところをリンクでご紹介してみましょう。

amazonがKiva Systems社を700億で買収した話は記憶に新しい(2012年3月ごろのお話)ですが、ドローンを使って飛行してお届けとかの実験もしていると発表しました。
こんな風に集配が無人化されれば流通では大幅なコストダウンですね。
事故等がなければという前提ですが…
いずれにしても日本だと航空法にひっかかるのでちょっと難しそうですけど、夢のある技術開発です。w

Kiva Systems社の話


http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1203/21/news021.html

amazonドローン宅配実験の話


http://www.gizmodo.jp/2013/12/305.html

そしたらUPSも俺たちもやってるぜ!と続いて発表。


http://ggsoku.com/cul-on/ups-developing-drone-delivery/

日本でも発売になって一躍話題になったアメリカのRethink RoboticsのBaxterですが、こちらは面白いことにスタンフォード大学の先生方がいいレポートを挙げてくれています。
英語なのがなんですが、かなりいいポイントをついていて、これほどアメリカの製造業を考えて作られてると感心することしきりです。
スタンフォード大学のRethink Robotics Baxterのレポート

他にもGoogleのAndy Rubin氏がロボット会社に投資していると言うのが話題なのでここにまとめてみました。
Rubin氏は前からロボット好きで有名でしたし、うちのRIC90もお気に入りでしたから、ロボットに投資しててもおかしくはないと正直思いますが、ロボット屋さん界隈では驚きのようです。

Andy Rubin氏のインタビュー(日本語)


http://touchlab.jp/2013/11/apple_acquires_primesense/

Andy Rubin氏のインタビュー(原文)

http://www.nytimes.com/2013/12/04/technology/google-puts-money-on-robots-using-the-man-behind-android.html

NYタイムズより、Googleの投資先のロボット会社一部紹介記事

http://www.nytimes.com/interactive/2013/12/04/technology/google-new-generation-robots-videos.html?smid=tw-share

日本のSCHAFT社も買収されたのですね。
こちらのDARPAプロジェクトも順調ですし、ますます先が楽しみです。

他にも、Kinectで有名なPrimeSense社がアップルに買収され、約360億円だったと報じられています。てっきり買収のうわさが立ったときにマイクロソフトが買ったのだと思っていたのですが、違いました。
正直、次のXBOX用のKinectにその技術が入ってないと聞いて不思議だったのですが、なるほどこういう理由だったのですねと思いました。



http://touchlab.jp/2013/11/apple_acquires_primesense/

ソフトバンクも新会社設立の報

ソフトバンク、ロボ事業参入 新会社母体に準備本格化 高度AI、人型開発へ

そういえば、モーターショーも小物のロボットがいくつか出てたみたいですが、モーターショー行くの忘れてた。

これからまだまだIT系によるロボット会社の新設、買収の話は多く出るでしょう。
なんにせよ、ロボットブームですねぇ。

日本のロボット屋さんも乗り遅れないようにしないといけませんよ。w

国際ロボット展SR-48アールティブース

皆さん、こんにちは。
国際ロボット展初日です。
アールティは、東3ホールに、マイクロマウス・ロボット体験コーナーとSR-48のアールティブースと2箇所出展しております。

SR-48のアールティブースでは、アールティの企業ミッションである「ロボットのいるくらしを考えて提案する」を具現化する場として開発中のロボットアームNEKONOTE(開発コードネーム、ネコノテ)による「NEKONOTEキッチン」を展開しています。

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SR-48のアールティブースでは、開発中の新型電流制御モータユニット、そして、そのモータユニットを使ったロボットアーム(開発コードネームNEKONOTE)をご覧いただけます。

NEKONOTEは、セル生産補助ロボットとして開発中で、モータユニットからアーム、ソフトに至るまで完全自社設計のトルク制御型ロボットアームです。外装デザインは、アールティの企業ミッションにご賛同いただいた園山隆輔氏におねがいしました。(園山氏は、Nextageのデザインやロボット学会誌の表紙のデザインなどでも有名です)

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NEKONOTE(写真上)は電流制御・位置制御のハイブリッド制御ができるロボットアームとして開発しました。

今回のブースでは、ロボットアームNEKONOTE、モータユニット、を参考出品しております。
実物のNEKONOTEでは、重力補償の動作、シナリオモードでのデモなどをご覧いただけます。 

写真の設営が「猫の手キッチン」になっているのにお気づきの方、展示ではキッチンでロボットアームを使う設定でデモをします。
#昔神奈川県でやっていたイベントを知っている方には「ロボLDKやってます。」で通じるかな?w

未来のキッチンに果たしてロボットアームは入るのか?
20年後のキッチンを想定したNEKONOTEキッチン、実物は会場でお待ちしておりますので、ぜひご来場してご覧くださいませ。

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NEKONOTE、かっこよく撮ってみた。

消費税と予算申請にまつわるお話

みなさん、こんにちは、yukiです。
ロボット大会シーズンに突入しましたね。国際ロボット展も1ヶ月切りました。
どたばたでブログをお休みしていてすみません。

このブログを読んで下さっている方の中にも大学、研究所関係者も多いとおもいます。
今は予算申請の時期でもあるので、今日は消費税と予算申請にまつわるお話です。

2013年10月1日に阿部首相が消費税アップを明言したのは記憶に新しいかとおもいます。
もちろん、今、担当者ががんばって書いてくださっているであろう予算申請にも消費税増税が重くのしかかってきます。

まずは、消費税が8%になる時期と10%になる時期についてみていきましょう。
下の図を見てください。
消費税アップのスケジュールと年度、それから特例についてです。

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図を見るとわかるとおり、消費税8%アップは2014年4月1日からはじまります。
そして、また見直される可能性がないわけではないですが、2015年10月1日には10%に引き上げられると言われています。

上の図を見てわかることは、2014年度は年度通じて8%です。
したがって、現時点で予算申請するのであれば、8%の消費税だとおもって申請するのがいいと思います。ただし、現在のお店の表記、見積書は5%消費税ですから、申請が通って予算が下りてきて、あれ?3%足りない!なんてことにならないように3%ずつ上乗せして申請するのがコツです。

また、消費税別表記がまた許されるようになるので、見積書その他の記載で確認しないといけないというような混乱があるかもしれませんね。

そして、Aの期間のからくり。
これは年度をまたげない会計年度をもつ大学・官公庁には関係ないのですが、個人さんには大いにありです。

2015年3月31日までに売買契約が完了している場合に限り、商品やサービスの引渡しが2015年10月以降になっても消費税は8%支払えばいいことになっています。本来は2015年10月1日以降の引渡しは10%消費税なのですが、Aの期間の契約完了した引渡しであれば特例となります。

家を買うとか開発でBに引き渡しが行われるような場合、結婚式などで時期がBに入る場合など、Aの期間に契約完了したら3%お得な感じがしてちょっといいかも。ってことで、これを覚えておくといいでしょう。(見積だけとかはダメですよ。発注書を出して請け書をもらってください。)

問題なのは、次の2015年度。
年度またぎで消費税がアップする、しかしながら、8%の特例期間は2014年度に終わってしまい予算を使える状況にない(契約可能期間ではない)ということになります。

そのため、2015年度の予算申請では年度通じて消費税10%で計算しておくほうが安全です。
なぜなら、今年の10月1日以降アメリカの政府運営が予算決議紛糾で凍結されたのを知っている人も多いと思いますが、日本でも2012年度は政府の予算閣議が紛糾して予算が2012年の11月中旬まで凍結されたりしています。こういうこともあるので、8%の時期の2015年9月30日引渡しまでに発注が出せないということもありえます。

yukiがかつて大学の助手をしていたころにも予算凍結した時期がありました。何にも研究用のものが買えずに大変でした。
科研費のTEXのスタイルファイルをちょこちょこいじりつつ、レイアウトやら計算やら直したなぁ。(遠い目)

政治に直結して何が起きるかわからないのが予算の世界でもあります。
消費税だけじゃなくて、輸入品についても円安傾向はまだまだ続きますから、安全率を見込んで申請を。

そして、予算申請の見積依頼はお早めに!