ROSCon JP 2021に出展しました<展示内容レポート>

Raspberry Pi Mouse

アールティはロボット開発用ミドルウェアROS(Robot Operating System)の開発者会議「ROSCon JP」を毎年応援しています。

2021年9月16日(木)に両国で開催された「ROSCon JP 2021」にもシルバースポンサーとして協賛し、スポンサーブースに出展しました!
※緊急事態宣言下での開催となり、例年に比べ少数のスタッフでマスク、消毒を徹底するなど、感染対策を取りながらの参加となりました。

<ROSCon JPの概要>
メインの会場にてシングルトラック形式で講演が行われます。
基調講演ではROSに関する海外の動向を、セッションでは国内の応募の中からプログラム委員会が採択したROSに関する講演を聞くことができます。
途中、ひとり2~3分ほどの短い発表「ライトニングトーク」の時間もあり、今回はそこにアールティの社員2名も登壇しました。

スポンサーブースでは毎年各スポンサーが各社の取り組みや新製品を発表、展示します。各ブースにROSやロボット関連のエンジニアや参加者が立ち寄り、活発な質問や交流を交わします。

アールティブースの出展内容

今年、アールティでは「ROS 2で動くミニ工場」をテーマに、車輪型ロボットの「Raspberry Pi Mouse V3」とアームロボットの「CRANE+V2」と「CRANE-X7」が連携して小さな箱を運ぶ展示を行いました。

この展示には2つの狙いがあります。
1つはアールティの教育・研究向け製品である3種類のROS対応ロボットを紹介することです。

Raspberry Pi Mouse V3

手のひらサイズの小型ロボットです。Raspberry Piが搭載されているので、このロボット1台だけでもロボット開発ができます。ROS 2パッケージやドキュメントも公開しているので初めてのROS 2ロボットとしておすすめです。

CRANE+V2

4軸のアームロボットです。小さいながらも箱を掴んで運んで置く、という簡単な動きは可能です。こちらもROS 2パッケージを公開しています。

CRANE-X7

7軸のアームロボットです。軸数が多いため障害物を避ける、掴んだ物の姿勢を変える、などの複雑な動きが可能です。この展示でお披露目したROS 2パッケージは現在開発中です。公開までもうしばらくお待ち下さい。

展示の狙いの2つ目は、「ROS 2でもここまでロボットが動かせます」というROS 2のご紹介です。
ROS 2はリリースされて約4年が経ちますが、まだROS 2よりROS 1を使うユーザのほうが多いように見えます(弊社エンジニア談)。
「ROS 2ってどれくらいロボットが動かせるの?」と疑問を持っている方もいると思い、活用例のひとつとしてご紹介するためこの展示を用意しました。

会場では「かわいい」、「あとでCRANE+V2のROS 2パッケージ見てみます!」、「ROS 1からROS 2への移行って大変ですか?」等々コメントを頂きました。
この展示がROS 2を使ってみるキッカケになれたら良いと思います。

技術ブログで詳しくご紹介!

「ROS 2で動くミニ工場」の各要素と使用しているROS 2パッケージについては、ヒューマノイドロボットブログの方で詳しくご紹介しています。

ROSCon JP 2021で展示した「ROS 2で動くミニ工場」のしくみ
こんにちはshotaです。2021年9月にROSCon JP 2021という、ROSのユーザや開発者が集まるイベントに参加しました。このブログ記事では、ROSCon JP 2021の企業展示ブースで動かした「ROS 2で動くミニ工場」がどう

ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンと共同開発した教材も先行公開

アールティブースでは、アールティがユニティ・テクノロジーズ・ジャパンと共同開発し、2021年10月上旬に無料公開予定の教材「UnityとROSで学ぶ移動ロボット入門 UI作成編」についても、開発画面の一部などを先行公開しました!

事前にプレスリリースにてお知らせをしていたため、会場ではリリースやTwitterを見ました!とお声がけいただくことも多く、「Unity×ROSが最近気になっていたので詳しく知りたい」という方ともお話させていただくことができました。

一部の先行公開ではありましたが
・WindowsOS完結なので気軽にあつかえそう
・表現力豊かにビジュアライズできるので対外的な発表資料等に活用できそう
・今後の情報も楽しみにしています
などのお声をいただきました。
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン様と協力し、公開に向けて引き続き尽力いたします!

本教材は10月上旬にUnity for Industryのページにて公開予定です。

Unity for Industry
Unity の産業向けリアルタイム3D開発ソリューションは、幅広い業界で活用され、高い効果を上げています。今回、建築と自動車・製造といった業界でのUnityを活用した具体的な事例とチュートリアルを公開することによって、Unityは日本における様々な産業の活性化を願っております。

本教材の概要について詳しくは9月9日(木)発行のプレスリリースをご覧ください。

ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンと共同でUnityとROSを組み合わせたロボット入門者向け教材を開発
この度アールティは、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社(東京都中央区、代表取締役 堀田徹哉、以下、Unity Japan)と共同で、 ROS対応ロボットの操作性をUnityでより向上させるためのロボット入門者向け …

出展レポートも兼ねた無料セミナーを企画中!

今回展示した「ROS 2で動くミニ工場」の各要素の解説や、ROSCon JPに出展した際の感想などを共有し、展示内容や会場の様子についての質問にもお答えする内容のセミナーを企画中です!

アールティブースで聞きたいことがあったけど時間が無かった!という方や、今回コロナ禍で参加を断念された方、「ROSCon  JPへ実際に行く前にどんな雰囲気かまずは聞いてみたい」など、これから足を踏み入れようと気になっている方もいらっしゃると思います。
セミナーを通じて、参加したアールティエンジニアの声を参考にしていただければ幸いです。

10月中旬~下旬での開催を予定しています。
開催情報は本ブログのほか、アールティのFacebook、Twitterでも告知予定です。
ぜひチェックしてください!
Twitter:@rt_corp
Facebook:https://www.facebook.com/RTnetjp

ROSCon JPについて

ROSCon JP 2021は丸一日ROSの最新トピックを学び、日本のROSコミュニティとの交流、初心者からエキスパートまで全てのROS開発者にとって素晴らしい機会を得ることができる場となるでしょう。 エキスパートからの様々な技術の話やROS通しか知らない話を聞き学ぶことができ、また開発者同士でアイデアを交換し合ったりすることもできます。

ROSCon JPはROSCon同様、PyConやBoostConをモデルとした開発者会議です。 これまでの本家ROSConは過去8年間の成功裏に開催してきた歴史があり、近年は600人近くの方が参加しました。 ROSCon JPも開催された過去2年間とも200人以上の方に参加いただき、イベントとして成功しました。 日本のローカルROSConであるROSCon JPは今年は東京で1日イベントとして終日開催し、過去の本家ROSConと同様に、参加者がまだ知らない最新ツールやライブラリに関する技術的な発表やチュートリアルで構成されます。
(ROSConJP公式ページより引用)

ROSCon JP公式サイト

ROSCon JP 2023
国際的なROS開発者会議”ROSCon”の正式日本ローカル版ROSCon JP 2023が9月26日(火)に東京で開催されます。
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